平屋という選択 その2:デメリット
『平屋という選択 その1:メリット』では、平屋住宅の人気の理由を挙げましたが、現状において一戸建ての数は圧倒的に2階建ての住宅の方が多いです。平屋住宅に人気が出てきたのに広く普及しないのはなぜでしょう。
今回はそんな平屋のデメリットをまとめてみましたので、注文住宅の新築にお役立てください。
平屋がなかなか普及しないのはなぜ?
① 広い土地面積と建ぺい率/容積率
まず第一の要因は、希望通りの土地が確保できるか?ということになります。
ネットや雑誌に載っているような、センスの良い素敵な平屋住宅でゆったりとした生活を楽しむためには、窮屈ではなく庭もある、ある程度の広さの土地が必要になります。
土地には、建ぺい率・容積率の制限があります。その条件が厳しい地域ではそれだけ広い土地が必要になります。
低層住宅エリアであれば建ぺい率は30~50%、容積率は80〜100%以内、中高層住宅エリアであれば建ぺい率は50~60%、容積率は150〜200%以内となります。
例えば、建ぺい率40%の50坪土地の場合、20坪程度の住宅しか建てられません。もし希望が40坪であれば100坪の土地が必要になり、土地購入価格も高くなります。あくまでも適切な土地と資金(土地購入の場合)があっての平屋ということになります。
土地購入を検討する際、気になる土地が見つかったら、そのエリアの建ぺい率から、平屋でどのくらいの広さの建物が建てられるのかを確認しましょう。建ぺい率は市区町村などのホームページでも調べることができますし、弊社にご相談頂ければご確認いたしますし、他物件のご紹介も致します。
建築費の坪単価が高くなる
平屋住宅は2階、3階建と比べて材料が少なく手間もかからない分、費用も安いと思われがちですが、一般的に床面積が小さいため、1坪あたりの工事費(坪単価) は割高になる傾向があります。建築工事費の中でも基礎・土台・屋根にかかる費用は高額になるため、2階建てに比べ平屋の方がコスト高になる可能性もあります。
③ 敷地による快適さの制限
住宅密集地などに平屋を建てる場合、2階建てや3階建ての家に囲まれ、日当たりや風通し、プライバシーの確保が非常に難しくなります。建てる敷地(周囲の環境)によって快適さが大きく左右される平屋では、その場所が平屋向きなのかしっかり見極めないと、後になって後悔することになります。
④ 防犯対策はしっかりと!
泥棒にもっとも侵入されやすい住宅は、平屋建ての個人宅だといわれています。その理由は、侵入口となる窓が多いからです。
全ての部屋が1階にある平屋は、リビング・寝室・お風呂場・台所などの窓はすべて1階にありますので、どの部屋も防犯に気をつけなければなりません。基本的には防犯ガラスと補助錠、センサーライト、防犯カメラ(死角を作らない)は必需品です。
2階建て以上にしっかりと防犯対策をしておきましょう。
⑤ 開放感にプライベート空間を
平屋の大きなメリットとして開放感は真っ先に挙げられますが、その反面、家族のプライベートを確保すことも大事になってきます。間取りを考える時は、壁とドアで区切られた空間もしっかりと確保しておきたいものです。
⑥ 最後に
以上、平屋のデメリットを挙げてきましたが、土地の購入から間取りや設備の工夫など、色々と考え計画を練らなければならいようです。
どうしても平屋の注文住宅を新築したいとご希望のされる方、是非椎葉テクノホームにご相談ください。
次回は、平屋のプラン例をご紹介したいと思います。