暮らしに合った使いやすいキッチンを考える
キッチンは、家族の皆が集うリビングと並んで家づくりの中心的ポイントとなります。
最近は、ダイニングやリビングと繋がる空間に設置し、家族のコミュニケーションを考えた、対面型のキッチンを採用する人が増えています。
今回は、キッチンが家事を担う人にとって使いやすいかどうか、生活パターンに合っているかをポイントに解説したいと思います。
① キッチン間取りを考える時のポイント
最近のキッチンは、リビングやダイニングとつながって「LDK」という言葉で表されるように、ワンフロアになっているキッチンが増えてきています。解放感あるアイランドキッチンやペニンシュラキッチンが人気です。
キッチンの間取りは、自分たちのライフスタイルの中で”食事”がどのような意味を持っているかを考えてから決める事をおすすめします。
LDKスタイルを基本に考えます。
食事を家族の団欒と捉えているご家族の場合でしたら、大きめのダイニングテーブルを置きゆったりとした雰囲気を出すためにも、ダイニング部を広めにとるとようでしょう。
また、家族の食事の時間はバラバラで、なかなか揃うことがないご家庭であれば、ダイニングテーブルを対面キッチンのカウンターと一体化するなど、調理から食事、後片付けまでの動きがコンパクトに収まるような形にして、リビングを広く取るという間取りも考えられます。
② キッチンレイアウトの種類
キッチンのレイアウトは、ダイニングとの位置関係によって分けられます。
キッチンの間取りは、調理がしやすいことはもちろんですが、配膳や後片付けのしやすさ、その他の家事への移りやすさなども重要です。
オープン型
「オープン型」のキッチンは、リビング・ダイニングとの間を仕切らず、一体化させる間取りであるため、開放感が第一のメリットになります。
リビングにいる家族ともコミュニケーションが取りやすく、配膳や後片付けもしやすいという一方で、煙や匂いが室内に広がりやすく、リビングや玄関から丸見えになる箇所が多くなるという欠点があります。
◆対面型
調理する人が孤立せず、家族への目配りができます。シンクの洗い物や汚れ物、コンロ周りが見えないというメリットもあります。
◆横並び型
キッチンとダイニングを横並びにし、リビングに対面するようにキッチンを配置した間取りです。最近選ぶ方が増えてきています。
対面式キッチンだとどうしてもキッチンからダイニングテーブルまでぐるっと回って移動しなければならず、料理を並べる際の家事動線が長くなりがちですが、キッチンから食卓まで一直線で動けるので配膳や後片付けもスムーズになります。
【写真:Panasonicサイトより】
◆壁付け型
壁に向けてキッチンを配置した間取りです。他のレイアウトに比べてローコストですし、お料理に集中したい人やキッチンスペースを広く使いたい人におすすめです。キッチン部分が丸見えになりますので、工夫が必要です。
独立型
3方向を壁に囲まれ1つの部屋のように独立した空間にする間取りです。リビング・ダイニングに匂いや汚れが広がりにくく、作業に集中しやすいというメリットがある反面、料理する人は孤独になりやすくなります。
③ 使い勝手の良いキッチン
家事動線に沿った配置
使いやすいキッチンを目指すなら、家事動線を意識した設計にすることがポイントです。買い物から帰る→食材をしまう→すぐ近くに調理スペースがある。といった一連の流れや、他の部屋への流れを考えた動線は、家事ラクに繋がります。
ストレスのない収納
大容量のキッチン収納があると、調理器具や食器、食材の出し入れもしやすくなります。パントリーは理想的です。
最近のシステムキッチンには、シンク下やコンロ周辺に大容量の引き出し式収納がついていますので、保存容器や仕分けボックスなどを使えば、奥行きを無駄なく使えます。
また、見せる収納を上手に取り入れるのもいいですね。キッチンペーパーや良く使う料理器具、調味料や食材などは、デザインの良いアイテムを使って収納すると、使いやすく、インテリアの1つにもなります。
掃除がしやすい
キッチンをきれいに保つうえで一番気になるのが、掃除のしやすさ。気付いたときに、すぐ掃除できる環境づくりも使い勝手の良いキッチンのポイントです。
まずは、掃除しやすくするために、シンク周りやワークトップに置くものは、必要最低限のものだけに。
そして、汚れの落ちやすいステンレス製の素材を選ぶことも掃除のしやすさに繋がりますよ。さっと拭くだけできれいになる素材を選べば、こまめなお手入れも苦になりません。
④ 人気の対面型キッチンの特徴
アイランドキッチン
【写真:Panasonicサイトより】
アイランドキッチンは、調理スペースやシンクなどが島のように独立しているタイプのキッチンのことです。壁に設置する部分が全くなくオシャレで開放的!料理好きな方なら一度はあこがれたことがあるのではないでしょうか。
閉鎖的な雰囲気がなく、開放的なスペースを自由に使える点は、アイランドキッチンの大きなメリットのひとつです。数人で作業する場合も窮屈な思いをすることもほとんどなく、家族や友人とコミュニケーションしながら料理を作ることも可能です。
しかしながら、アイランドキッチンはスペースに余裕がなければ設置しにくくものです。また、何も仕切るものがないので、常に整理整頓に気を付けておかなければなりませんし、匂いが拡散されやすくや汚れが飛び散りやすいというデメリットがあります。
ペニンシュラ型キッチン
【写真:Panasonicサイトより】
ペニンシュラ型キッチンは、片面(主にコンロ側)が壁にくっついているタイプの対面型キッチンです。配膳するための準備や食事するカウンター、使い勝手の良い収納などを合わせて、コンパクトにまとめ、小スペースに設置できます。
調理台のダイニング側に腰壁を設けて目隠しをすることが多く、キッチンの作業スペースから、ダイニングやリビングを見渡すことができるので、コミュニケーションの取りやすさはそのまま、手元を隠すことで油汚れや水の飛びはね防止になり、ダイニング側から調理台が見えないのですっきりとします。
⑤ 対面キッチンの注意ポイント
・ダイニングやリビングとつながっているので、調理中のニオイや油を含んだ煙が流れにくくするため、高効率、高性能な換気扇の設置をおすすめします。
・ダイニング側への水はねや油はねを防ぐため、コンロやシンクの前にパーティション(衝立)や腰壁を設置することをおすすめします。
⑥ まとめ
キッチンの間取りは、ダイニングやリビングとのつながりはもちろん、ご家族の生活パターンやコミュニケーションを考えて作成しましょう。そして、お手入れや収納など使いやすさも大事なので、後悔の無い設備の選択も大事です。
椎葉テクノホームでは、お客様の暮らしに合ったプランのご提案をさせて頂いております。どうぞお気軽にご相談ください。